サイト内検索の精度は自社で最適化。ブラックボックスAIを選ばなかった「大地を守る会」の選択

サイト名 | 「大地を守る会」
URL | https://takuhai.daichi-m.co.jp/
オイシックス株式会社が運営する「大地を守る会」は、有機食材の宅配サービスの草分けとして1975年の設立以来、安心安全を重視し、独自の厳しい基準をクリアした商品だけをお届けしている通販サイトです。国産のものを中心に安心して食べられるおいしい旬の食材や加工品、雑貨類などの取り扱い商品は高く評価されています。
同社ではグループ会社での実績をもとに2024年にレコメンドエンジン「NaviPlusレコメンド」を導入し、購買体験の改善に取り組んできました。さらに自社開発のサイト内検索が抱えていた精度課題を解決するため、2025年にはサイト内検索サービス「NaviPlusサーチ」を導入。他社比較を行わない一本化での導入という異例の決断のもと、「欲しいものにすぐたどり着ける」購買体験の実現を進めています。
今回、導入の経緯や効果について、大地を守る会宅配事業本部 販売企画室 Web制作セクション マネージャーの春名様と、エンジニアリング本部 大地・らプロダクト&サービス部 大地を守る会プロダクト&サービスセクション黒川様にお話を伺いました。
※掲載している企業情報および記事内容は、取材時点のものです。

(右)大地を守る会 宅配事業本部 販売企画室 Web制作セクション マネージャー春名様
自社開発のサイト内検索エンジンが抱えていた「精度」の壁
「もも」で鶏肉、「水」で掃除用品が上位表示される検索結果
――NaviPlusサーチ導入以前は自社で開発された検索機能をお使いだったと伺っています。当時、検索の精度についてどのような課題を感じていらっしゃいましたか。
春名様:『もも』と検索すると果物の桃より鶏肉のモモ肉が引っかかっちゃったり、『水』だと水ようかんや排水管パイプ掃除用品が一番上に出てきちゃったりしていたんです。このサイトは雑貨の取り扱いもありますが、食べ物がメインのため「これは良くないよね」という社内の声から検討が始まりました。
2文字の検索キーワードへの対応や、検索結果の重みづけができないことが大きな課題となっていました。「食」を扱う企業として放っておけない状況だったことも、リプレイスの検討を後押ししたといいます。
グループ会社での実績から始まったNaviPlusレコメンド導入
実際の運用実績を確認できた安心感
――まず、NaviPlusサーチの前、NaviPlusレコメンドをご導入いただいた頃のお話からお伺いできればと思います。2024年2月と少し前になりますが、数あるツールの中でNaviPlusレコメンドを選んでいただいた決め手は何だったのでしょうか。
春名様:当社の別ブランド「らでぃっしゅぼーや」ですでに導入していて、実績が良かったので薦められたのがきっかけです。すでに実際の運用実績を見せてもらえたので、安心して導入を決めることができました。
送料バーとレコメンドが後押しする「あと1品」の購買行動
――注文確認画面で表示されているレコメンド(履歴)は、クリック率9%前後と、弊社の他事例と比較しても非常によく利用されています。どのような狙いがあるのでしょうか。
春名様:お客さまは送料バーを気にしながら買い物をしています。次のバー(割引条件)が見えていて、あと500円くらいだったら「じゃあもう1品買い足そう」という行動に移るんですね。あとはリアルのスーパーと同じで「あ、人参買い忘れた」みたいなこともある。そういった買い物をする人の行動を考えて履歴を重視したレコメンド枠を表示するようにしています。
<購入アイテム数の平均>
・レコメンド非利用 4.89点
・レコメンド利用者 7.30点
約1.5倍の買い回り促進効果が数値として現れています。(期間:2026年1月~6月)
注文内容確認画面でのレコメンド表示例
定期ボックスとは異なる切り口の提案価値
――NaviPlusレコメンドを実際にお使いになって、良かった点があれば教えてください。
春名様:私がいいなと思ったのは、色々な種類のレコメンドロジックができることです。「大地を守る会」はサブスクモデルで毎週「定期ボックス」におすすめの野菜などを入れた状態でご提案するのですが、それとは違った切り口で、お客様の履歴だったりパーソナライズだったりランキングだったり、色々角度から提案できるのがすごく良いなと思っています。
AIのブラックボックスより「自分で最適化できる」NaviPlusサーチを選んだ理由
自社開発の限界と、専用エンジンへの切り替え
――レコメンドの運用を進めていく中で、私どもからNaviPlusサーチについてもご提案させていただく機会がありました。そのご提案を受けた際、率直にどう感じられましたか。
春名様:レコメンドですでにうまく実績ができていたので、同じNaviPlusシリーズへもよい期待感、信頼がありました。
黒川様:サイト内検索機能を自社で開発すると、フロント以外にも管理画面を作る必要があるなど、工数がものすごくかかるので、APIでつなげる専用エンジンを入れる方が良いと感じました。導入までの間、定例会でのやり取りや質問への対応のスピードについてスムーズなコミュニケーションが取れたのはシステム担当としてもありがたかったです。
「アルゴリズムがブラックボックスではない」ことへの評価
――サーチの導入にあたっては、他社サービスはあまり比較されずに「NaviPlusサーチ」一本でご決断いただいたと伺っています。決断に至った理由をお聞かせいただけますか。
春名様:すでに「NaviPlusレコメンド」を導入しており、NaviPlusシリーズで揃えることによって、コミュニケーションやシステム面での連携ができることが魅力でした。
黒川様:他社サービスも情報収集はしたのですが、AIメインでアルゴリズムがブラックボックスなんですよね。自社でどういうロジックで検索結果が出るのかを理解して、最適化できるツールのほうが自社の戦略を反映できると思っており、NaviPlusサーチはそれに該当しました。管理画面もあり、自分たちでチューニングなど操作ができるといいなと思ったんです。
導入後に実感した検索体験の変化
「水」「もも」の並び順が改善、重みづけも自分たちで可能に
――基本的な表記ゆれへの対応は、特別な対応をせずにNaviPlusサーチにて実装されています。リリースされたとき、初めて検索結果を見て何か気づきや驚きはありましたか。
春名様:水やももなど課題に感じていた並び順が改善されていて良かったです。重みづけを自分たちでできるようになったのも良かったですね。社内やお客様からも「使いやすくなった」という声が複数上がり、嬉しかったです。
類義語登録で「じゃがいも」の品種名やノイズ商品にも対応
――類義語の検索について、どのような対応をされましたか。
春名様:例えば、「じゃがいも」で検索された場合に「きたあかり」や「男爵」といった品種名でもヒットするようにしています。あとはうちの商品は少し特殊で、商品名に生産者の名前などが入っていてノイズになりやすいという課題があります。2文字の「のり」だと生産者様のお名前が入ったりんごジュース(<生産者>のりんご)がヒットしてしまうので、海苔が上に出てくるように調整しています。
検索キーワードから見える顧客のリアルタイムな興味関心
――日常的な運用の中で、DGBTのサポート体制についてはいかがでしょうか。
春名様:ダッシュボードで検索キーワードを見ていると「朝の情報番組で流行った言葉」で検索されていることに気づかされることがあって、面白いですね。お客さまの興味関心がリアルタイムで見えてくるので、「今こういうものが求められているんだ」というのが分かって、商品を用意するきっかけにもなっています。
今後の展望とNaviPlusシリーズへの期待
商品名以外の検索ニーズへの対応
――NaviPlusシリーズやDGBTへのご要望はございますか。
春名様:他社の良い事例があれば参考にしていきたいですね。商品名以外でのキーワードなど、色々な探し方が増えてきそうなので、対応していきたいと思っています。あとはまだ使いこなせていない機能もあるので、そのあたりも活用しながらもっと成果をあげていきたいですね!引き続きサポートをお願いできればと思います。
「欲しいと思った瞬間にすぐ見つけられる」を目指して
――最後に、同じように検索やレコメンドの精度に課題を感じていらっしゃる企業様に向けて、何かメッセージがあればお願いします。
春名様:使いやすさという点でNaviPlusシリーズにはとても満足しています。「大地を守る会」は毎週ご購入いただくサービスなので、お客様が”欲しい”と思った瞬間にすぐ見つけられることが理想だと思っています。それを実現してくれるツールとして、レコメンドと検索の両方を活用させていただいています。自社開発で抱えていたモヤモヤを、無理なく解消できたのは大きかったですね。同じような課題をお持ちの企業様には、ぜひ一度検討していただきたいです。
DGBTは今後も、大地を守る会様のさらなる成果創出に向けて、一つひとつの課題に丁寧に向き合いながら伴走してまいります。
■関連サイト
・NaviPlusサーチ
・NaviPlusレコメンド


