【2026年】大手ECサイト100社のサイト内検索調査‐現状と課題|無料レポート付き

EC業界の競争が激化する2026年。ユーザーの購買行動はより「目的志向」かつ「短時間」にシフトしています。せっかく集客したユーザーが、サイト内で「欲しいものが見つからない」と離脱してしまうことほど、大きな機会損失はありません。 検索した瞬間に、どれだけ的確に商品へ誘導できるかがCVR(購入率)を左右します。
DGビジネステクノロジーでは、国内EC売上高上位100社が運営するECサイトのサイト内検索を、5つの評価軸・合計25項目で独自に調査しました。本コラムでは、調査で明らかになった現状と課題を紹介します。
調査概要
| 調査期間 | 2026年1月15日~3月25日 |
| 調査主体 | 株式会社DGビジネステクノロジー |
| 調査対象 | ネット通販売上高上位100サイト ※1・2 |
| 調査方法 | 上位100社のECサイト(スマートフォンサイト)を目視で確認、5つの指標でスコア化し評価 |
| 調査項目 | 5軸(キーワード検索/カテゴリ検索/検索結果表示/検索精度/検索速度)×25項目 |
※2 調査対象は国内EC売上高上位100社のうち、会員登録が必要な6サイトを除く94サイトを調査しています。
【業界カテゴリー】
業界カテゴリーは、以下の11に分類。
・アパレル
・スポーツ・趣味
・化粧品・健康食品
・家具・インテリア・雑貨
・家電・PC・周辺機器
・書籍・音楽・映像・デジタルコンテンツ
・食品
・総合通販・百貨店
・日用品・文具・オフィス用品
・宝飾・時計・ブランド品
・その他
目次
調査サマリー
■5つの評価軸の総合(60%)
EC売上TOP100クラスのサイトであっても、サイト内検索の平均スコアは60%にとどまりました。特に「検索結果表示」と「検索パフォーマンス」が全体のスコアを押し下げています。
検索機能はサイトの売上に直結する重要な導線ですが、まだ十分に投資・最適化されていないサイトが多いのが現状です。
①キーワード検索(63%)
検索ボックスの設置やサジェスト機能の導入は比較的進んでいます。一方で、サジェストにカテゴリ名や商品画像を表示する「リッチサジェスト」への対応はまだ少数派です。また、検索履歴やトレンドキーワードの表示も未実装のサイトが目立ちます。ユーザーが「何を検索すればいいかわからない」状態を減らすために、検索ボックス周りの情報を見直すことが今後の注力ポイントになりそうです。
②カテゴリ検索(63%)
ドリルダウン検索の実装率にはサイト間で大きな差がありました。特に、絞り込み後のアイテム数を事前に表示する「ファセット機能」や、該当商品がないときにカテゴリ名を非表示にするなどの制御は、半数以上のサイトで未対応という結果になりました。絞り込みをした結果「0件」になると、ユーザーの離脱に直結するため、絞り込みUIの使いやすさを重点的に見直す必要性が見えてきました。
③検索結果表示(51%)
5カテゴリ中もっとも低い51%となりました。検索結果において、ヒット件数の表示は進んでいるものの、関連キーワードの提案やレビュー評価の表示、0件ヒット時の再検索誘導といった施策は多くのサイトで手つかずの状態です。検索結果ページはコンバージョンに直結する重要なページになるため、最優先で改善に取り組みたい領域です。
④検索精度(66%)
5カテゴリ中もっとも高い達成率で、表記ゆれ対応は一定水準になったと評価できます。一方で同義語検索の対応(辞書登録等)の有無が分かれるポイントになりました。商品名やカテゴリを正しく入力できない場合、ユーザーが意図した商品にたどり着けないケースが発生します。定期的に検索結果のチューニングを行うことが精度向上のカギになります。
⑤検索パフォーマンス(56%)
スコアが二極化しました。検索結果の表示に時間がかかるサイトが一定数存在します。表示速度の遅さはユーザーの離脱に直結します。特にスマートフォンでは体感速度への影響が大きいため、検索エンジンの見直しやキャッシュ設定の最適化など、インフラ面での改善を早めに検討することをおすすめします。
「表記ゆれ対応」は3年で倍以上に。高精度な検索エンジンの活用は"当たり前"のフェーズへ
ひらがな・カタカナ、全角・半角などの入力の違いを自動で吸収する「表記ゆれ対応」は、2023年の33サイトから2026年には78サイトへと大幅に改善しました。
この背景には、高度な処理性能を持つサイト内検索エンジンの普及があります。「キーワードの表面的な不一致で検索結果が表示されない」という初歩的な課題は、多くのECサイトで解決されつつあり、表記ゆれ対応はもはや"当たり前"のフェーズに入ったと言えるでしょう。

ECサイトの3分の2以上が、同義語対応が不十分。"運用の壁"は業界共通の課題
表記ゆれ対応が進む一方で、大きな課題として浮かび上がったのが「同義語対応」です。
「スマホ」と「スマートフォン」、「靴下」と「ソックス」のように、意味は同じでも異なる言葉で検索した場合に、結果の件数や並び順が変わってしまう。同義語対応のスコアはわずか32%(平均1.91点/6点満点)で、3分の2以上のサイトが十分に対応できていない状況です。
同義語対応には辞書登録や類義語設定といった継続的な運用が欠かせません。しかし、商品の入れ替えやトレンドの変化に手動で追いつき続けることには限界があります。「サイト内検索エンジンを導入したのに、思ったほど成果が出ない」という声の背景には、この"運用の壁"が存在しているケースが多いと考えられます。

0件ヒット時の「おもてなし」不足が、ユーザー離脱の決定打に。半数のサイトが再検索の案内すら表示せず
検索精度の課題と並んで浮き彫りになったのが、検索結果が0件だった場合の対応です。
「何も見つかりませんでした」や「検索結果:0件」と表示するだけで、キーワード候補の提示やおすすめ商品のレコメンドなど、ユーザーに次の行動を促す案内をしていないサイトが全体の50%に上りました。
検索精度をどれだけ高めても、在庫切れやユーザーの入力ミスによって0件ヒットになるケースは避けられません。その瞬間にユーザーへの「接客」を放棄することは、離脱と機会損失に直結します。購入意欲の高いユーザーが検索という行動を起こした瞬間こそ、「もしかして…」のキーワード候補提示や、関連商品のレコメンド、カテゴリ検索への誘導など、次の一手を示す設計が重要です。

サイト内検索、業界別比較
「日用品・文具・オフィス用品」など取り扱い商品数やカテゴリ数が多い傾向にあるECサイトはサイト内検索が充実している傾向にありますが、平均スコアが70%を超える業界は存在しませんでした。

業界×5つの評価軸の分析については、ホワイトペーパーにまとめております。
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2026年の展望:AI・LLMが"運用の壁"を突破する
今回の調査で明らかになった同義語対応や0件ヒットの課題は、検索エンジンを導入するだけでは超えられない「運用の壁」です。
この壁を突破する存在として注目されているのが、AI・LLM(大規模言語モデル)の活用です。キーワードの「文字」を機械的に照合するだけでなく、AIがユーザーの検索意図や文脈を推論して補正することで、個別の辞書登録に頼りすぎない柔軟な検索体験が実現しつつあります。同義語の自動登録、検索意図の推定、0件ヒット時の適切な代替提案の提示など、これまで手動運用に頼らざるを得なかった領域をAIが担うことで、運用コストの削減と検索精度の向上を同時に実現できる可能性が広がっていきます。
検索を単なる「商品の抽出機能」ではなく、ユーザーを目的の商品へ導く「接客機能」へと進化させる取り組みが、ECサイトの競争力を左右する鍵となるでしょう。

業界別のサイト内検索調査データはホワイトペーパーで
本コラムでは調査結果の概要をお伝えしましたが、業界別の詳細分析や5つの評価軸ごとの深掘りデータは、無料のホワイトペーパーにてご覧いただけます。自社の業界がどのような位置にあるのか、ぜひダウンロードしてご覧ください。
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